失業保険の計算方法を徹底解説!注意点や疑問点も併せてご紹介

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この記事は「失業保険の計算方法が知りたい」「失業保険を計算する際の注意点が知りたい」という方に向けて書かれています。

転職を検討している方や離職した方の中には、失業保険がいくら貰えるのか気になる方もいるでしょう。

そこで今回は、失業保険の計算方法注意点についてご紹介していきます。

また、記事の最後には失業保険に関するQ&Aも記載していますので、失業保険に関する悩みのある方はぜひ参考にしてみてください。

失業保険の計算方法

それでは早速、失業保険の計算方法を紹介していきます。

失業保険は以下の計算式で求められます。

失業保険=「基本手当日額」×「所定給付日数」

しかし、「基本手当日額」と「所定給付日数」の算出方法が分からないですよね。

そこで、失業保険を計算する前に知っておくべき値として、以下の3つを紹介していきます。

  1. 賃金日額
  2. 基本手当日額
  3. 所定給付日数

1つずつ順番に解説していきますので、失業保険の計算方法が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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1:失業保険における「賃金日額」の計算方法

まず1つ目に知っておくべき値は、「賃金日額」です。

賃金日額は、離職する前の6ヶ月の給与(賞与などは含まれない)の合計を180で割った金額です。

賃金日額=退職前の6ヶ月の給与÷180

例えば、離職前6ヶ月の給与が240万円で、離職した年齢が60歳の場合の賃金日額を求める式は以下のようになります。

2,400,000円(退職前6ヶ月の給与)÷180=13,330円(賃金日額)
ちなみに、賃金日額には上限額と下限額が以下の表のように決められています。
離職時の年齢賃金日額の上限額(円)
29歳以下13,630円
30〜44歳15,140円
45〜59歳16,660円
60〜64歳15,890円

 

年齢賃金日額の下限額(円)
全年齢2,500円

厚生労働省 都道府県労働局・ハローワークより参照

2:失業保険における「基本手当日額」の計算方法

賃金日額が計算できたら、次は「基本手当日額」を計算しましょう。

基本手当日額は、賃金日額に所定給付率をかけた金額です。

基本手当日額=賃金日額×所定給付率
また、所定給付率は離職時の年齢や収入で変化し、以下の表のようになります。
離職時の年齢賃金日額(円)給付率(%)基本手当日額(円)
29歳以下、65歳以上2,500円以上 5,010円未満80%2,000円〜4,007円
5,010円以上 12,330円以下80%〜50%4,008円〜6,165円
12,330円超 13,630円以下50%6,165円〜6,815円
13,630円超(上限額)6,815円(上限額)
30〜44歳2,500円以上 5,010円未満80%2,000円〜4,007円
5,010円以上 12,330円以下80%〜50%4,008円〜6,165円
12,330円超 15,140円以下50%6,165円〜7,570円
15,140円超(上限額)7,570円(上限額)
45〜59歳2,500円以上 5,010円未満80%2,000円〜4,007円
5,010円以上 12,330円以下80%〜50%4,008円〜6,165円
12,330円超 16,660円以下50%6,165円〜8,330円
16,660円超(上限額)8,330円(上限額)
60〜64歳2,500円以上 5,010円未満80%2,000円〜4,007円
5,010円以上 11,090円以下80%〜45%4,008円〜4,990円
11,090円超 15,890円以下45%4,990円〜7,150円
15,890円超(上限額)7,150円(上限額)

厚生労働省 都道府県労働局・ハローワークより参照

先程計算した、離職前6ヶ月の給与が240万円で、離職した年齢が60歳の場合の賃金日額13,330円の場合で基本手当日額を計算すると以下のようになります。

13,330円(賃金日額)×45%(11,090円超 15,890円以下のため)=5,998円(基本手当日額)
また、基本手当日額にも上限額と下限額があるので、併せて覚えておきましょう。
離職時の年齢賃金日額の上限額(円)
29歳以下6,815円
30〜44歳7,570円
45〜59歳8,330円
60〜64歳7,150円

 

年齢賃金日額の下限額(円)
全年齢2,000円

厚生労働省 都道府県労働局・ハローワークより参照

3:失業保険における「所定給付日数」の算出方法

基本手当日額が計算できたら、最後に「所定給付日数」を算出しましょう。

所定給付日数は、被保険者だった期間と離職日の年齢・離職理由によって日数が決まります。

所定給付日数は以下の3つにより異なります。

  1. 一般の離職者
  2. 会社都合による離職者
  3. 就職困難者

次の章から1つずつ順番に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

ちなみに、65歳上の方は「高年齢求職者給付金」となるので、以下の表のようになります。

被保険者だった期間支給日数
1年未満30日分
1年以上50日分

雇用保険の高年齢求職者給付金を受けようとする方へより参照

1:一般の離職者

一般の離職者(定年退職、期間満了、自己都合で離職した方)の所定給付日数は以下のとおりです。

被保険者だった期間→
離職日の年齢↓
1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
65歳未満共通90日120日150日

厚生労働省 都道府県労働局・ハローワーク「基本手当の所定給付日数」より引用

2:会社都合による離職者

会社都合(倒産、解雇等により、再就職の準備をする時間的余裕がなく離職を余儀なくされた方)の所定給付日数は以下のとおり。

被保険者だった期間→
離職日の年齢↓
1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
29歳以下90日90日120日180日
30〜35歳120日180日210日240日
35〜44歳150日240日270日
45〜59歳180日240日270日330日
60〜64歳150日180日210日240日

厚生労働省 都道府県労働局・ハローワーク「基本手当の所定給付日数」より引用

3:就職困難者

就職困難者(障害などを持っている方)の所定給付日数は以下のとおりです。

被保険者だった期間→
離職日の年齢↓
1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
44歳以下150日300日
45〜65歳未満360日

厚生労働省 都道府県労働局・ハローワーク「基本手当の所定給付日数」より引用

失業保険の計算や金額についての注意点

失業保険の不正受給には、相応のペナルティが課せられるので、絶対に行わないようにしましょう。

失業保険は「働かなくても受け取れるお金」と捉えられがちですが、失業保険はあくまで働きたいのに仕事が見つからない人のためのものです。

そのため、偽った報告をしたり不正な行為をしたりして、失業保険の受給は行わないようにしましょう。

ちなみに、具体的なペナルティとしては、不正受給した金額を停止・返還させられたり、返還させられた不正受給金額とは別に、不正受給金額の2倍相当額の納付を命ぜられたりします。

特に、悪質なものに関しては、刑事事件として刑法(詐欺罪)によって処分されることもあるので、不正受給は絶対に行わないようにしましょう。

失業保険に関するQ&A

最後に、失業保険に関するQ&Aをご紹介していきます。

ここでは、以下3つの失業保険に関する疑問に答えていきます。

  1. パートやアルバイトの失業保険の計算方法は?
  2. 自己都合で会社をやめても失業保険は受け取れる?
  3. 失業保険はいつから受け取れる?

1つずつ順番に解説していきますので、失業保険に関して上記のような疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q.パートやアルバイトの失業保険の計算方法は?

パートやアルバイトの方でも、雇用保険に一定期間加入していた上で、失業状態になれば正社員と同様に失業保険は受けられます。

失業保険の基本手当日額も正社員と同じで、賃金日額×所定給付率で求められます。

ちなみに、雇用保険に加入義務のあるパートやアルバイトの方の条件は以下のとおりです。

事業所規模にかかわらず、①1週間の所定労働時間が20時間以上で②31日以上の雇用見込がある人を雇い入れた場合は適用対象となります。

厚生労働省 人を雇うときのルールより引用

Q.自己都合で会社をやめても失業保険は受け取れる?

前述したとおり、一般の離職者(定年退職、期間満了、自己都合で離職した方)でも失業保険は受け取れます。

ただし、退職してすぐに転職する方や怪我・病気・妊娠などですぐに就職できない方は、失業保険を受け取れないので気をつけましょう。

ちなみに、ハローワークでは以下のように定められています。

雇用保険の「基本手当」は、雇用保険の被保険者(雇用保険に加入している労働者)が離職して、次の1.及び2.のいずれにもあてはまる場合に支給されます。

  1. ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること
  2. 離職の日以前2年間に、「被保険者期間」が通算して12か月以上あること
    ただし、倒産・解雇等により離職した方(「特定受給資格者」又は「特定理由離職者」)については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可

ハローワーク インターネットサービスより引用

失業保険を自己都合で退職した場合について以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方は併せてご覧ください。

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当記事では、自己都合で退職した場合でも失業保険が受け取れるかについてや、計算方法・受け取り手順5つについてご紹介。失業保険は自己都合で退職した場合でも受け取れるかどうかを理解でき、スムーズに失業保険を受け取れるようになるので、ぜひ参考にしてください。

Q.失業保険はいつから受け取れる?

転職を考えている方や離職した方だと、失業保険がいつから受け取れるのか気になりますよね。

結論から言うと、失業保険は退職理由によって申請してから受給できるまでの期間が変化します。

具体的な退職理由と失業保険の受け取りまでの期間は、以下のとおりです。

  • 自己都合による退職の場合…受け取りまで約3ヶ月
  • 会社都合による退職の場合…受け取りまで約1ヶ月

失業保険はいつからもらえるのか、より詳しく知りたい方は、以下の記事を併せてご覧ください。

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まとめ:失業保険の計算方法を理解して受け取れる金額を把握しよう!

今回は、失業保険の計算方法や注意点・疑問点について紹介しました。

最後に、賃金日額と基本手当日額の計算式をもう一度おさらいしておきましょう。

賃金日額=退職前の6ヶ月の給与÷180

基本手当日額=賃金日額×所定給付率

賃金日額と基本手当日額を計算できたら、記事内で紹介した所定給付日数の表を活用して、あなたの失業保険がいくらになるのか計算してみてください。

あなたが記事を読んで、失業保険がいくらもらえるのか把握でき、安心して転職できれば幸いです。

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